越えられない人の話
今日は旦那さんのお父さんの命日でした。
私が16歳の時に初めてお会いし、
20歳になった時もお祝いだからと
いきなりお店に連れていかれ、「好きな洋服選びなさい」とプレゼントしてくれた義父。
26歳で私たちが結婚を決めた時も
当の本人がいない席で、反対もしていなかった私の両親に正座をして頭を下げてくださり、こちらの方が恐縮するほどのことをしてくれた義父。
180cm近かった義父は常にダンディで、心も大きな人でした。
初孫の娘が産まれた時も、旦那さん以上に喜んで、
毎日新しいぬいぐるみを抱え病院を訪れてくれました。
娘がハイハイを初めてした日、大喜びして、娘を抱きしめ義父はこう言いました。
「這うのを見ることができるとは思わなかった。嬉しいな~」と。
それから半年、
娘の一歳の誕生日をまじかに控えた日に
義父は私達とお別れしてしまいました。
自分の体の具合が悪いことを
誰にも言わずにいきなり逝ってしまった義父。
残りの時間が短いことを悟っていたからこそ、
出来る限りの時間、初孫の娘と一緒にいることを望んでいたことを知りました。
お別れして25年目の今日
お墓参りをし、
義父から教わった様々なことを思い出し、
穏やかな気持ちで
海に沈みそうなお日様を眺めながら帰ってきました。
運転している旦那さんは、いつかお父さんのようになれる日がくるのか?
そこは、あきらめ半分、期待半分にしとこうと思う嫁でした。
(あきらめが先というのが大事です)
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