フツーに暮らしてますけど

いくつになっても「箸がころんでもおかしい年頃」のままで生きています。


日常のちょっとしたお話です。

武器ですか?

昨日は再検査で入院中の母の病院へ行ってきました。


主治医から、今後のことについて娘の私に来てほしいとのことで、


わざわざ私を呼ぶなんて、なにか難しい病気なのかと少々不安でした。



不安を出さない私と、不安すぎて落ち着かない父、母はいざとなると気丈な人。


午後2時、この3人が主治医に呼ばれ、部屋に入り話を聞くことに。


主治医の前に母、私、父の順番で並んで座りました。


見るからに気難しそうな主治医の一言めが


「外出も外泊もしていいですよ」と。


とりあえず喜ぶ母、よく聞こえないせいもあり、まだ不安な父。


肺に少しの影があるが、いろんな検査をした結果、不明で、


今後どうするかの選択をしてほしいとのことでした。


その話をするのに2時間半。


とにかく気難しい医師で、


自分の話をとにかく聞け、途中では絶対口を挟むな、これを守らなかったら俺はイラつくぞ!


そんな空気の中で、医師による院長の悪口的な言葉がさく裂でした。


父が、医師が言ったことを勘違いで受け取り、質問しようとしたその時です。


母の杖が瞬間、私の足元を横切り、父の足をつつきました!


今、ついたよね!素早い動きで杖飛び出したよね!とびっくりの私。


普段の母は常に穏やかな笑顔で怒ることはなく、いつも


「おじい~ちゃ~ん」と甘えてばかりの人なのですから信じられません。


瞬間、どつかれた父は無言に。(ちょっとかわいそう)


医師の性格をよんで、母は機嫌をそこねないように、父を制御しています!


父がなにか言おうとすると、医師がしかめっつらになるので


「後で私がちゃんと説明するから、大丈夫だよー」


と、父に言い続けました。(ここまで気をつかわせる医師も珍しいよね!と思いながら)


母の杖が何度か、父の足を攻撃してるのは、私と医師の耳にも聞こえます^^;


5回ぐらいは杖で意思表示をしていた母は、ずっとニコニコしていましたが、


話が終わりそうになったころ、医師が聞いてきました。


「〇〇さんはなぜ杖をついてるんですか?」と。


「膝の手術をしてから、病院から足に負担をかけないようにと言われまして^^」


と、母は笑顔で答えていました。


なんかそのとき、私は赤ずきんの話を思い出しました。


赤「おばあちゃんの目はなんでそんなに大きいの?」


狼「お前をよく見えるようにだよ~」


赤「おばあちゃんの口はなんでそんなに大きいの?」


狼「お前を食べるためだよーーーーー」




母の杖は、父の足をつくためかと医師は思ったのかもしれないなと。


退院して、今後の様子をみることに決定した私たち家族は、とりあえず安心して


病室に戻り、私も帰ろうとしたとき


「おじいちゃんが寂しがるから、早く帰れるようになってよかったわー。おじいちゃんのことが心配だったから」


と、母が言っていました。


深い愛情でつながっているからこそ、杖でどついても、どつかれてもOKなのね~


と、夫婦のありかたは様々なことを感じた日でした。